マーケティングビジネス実務検定とは

この章の内容
1、マーケティングビジネス実務検定とは
2、どんな人が受けているか
3、難易度
4、日程
5、資格の生かし方

1、マーケティングビジネス実務検定とは

>マーケティング・ビジネス実務検定® (マーケティングビジネスじつむけんてい)は、国際実務マーケティング協会が実施するマーケティングに関する検定である。(Wikipediaより) 

ということで、民間資格ではあるものの母体がしっかりしていて、年々参加者も増えている注目の資格です。マーケティングという部分に特化した資格として、幅広い知識を得られます。


例えば、マーケティングには一種の流れのようなものがあり、フレームワークと呼ばれる分析の手法もいくつか存在します。


それらはインターネットで検索すればもちろん出てきますし、最近ではYouTubeでも質の高い動画で勉強することができるようになりました。


そういった有益なコンテンツの前提となっている本当に基礎となる部分を知っておくことで、より質の高い学びに繋げられるのではないかと思います。


なお、マーケティング関係の資格として中小企業診断士が挙げられますが、一気に難易度が高くなるのでいきなりのチャレンジはオススメしません。



2、どんな人が受けているか

受験資格は特にありません。よって老若男女、誰でも申し込み可能です。実際に僕が受験会場に行った感想で言うと、20代〜30代の方が多いように思いました。

男女比で言うと大体7対3くらいの割合で男性が多い印象でした。東京会場だったので、場所によっては傾向が異なるかもしれません。

人伝に聞いた話なので、正確な情報でないかもしれませんが、会社によっては推奨資格としてマーケティングビジネス実務検定の資格を推しているところもあるようです。取得すると資格手当が支給されるみたいです。


最近はマーケティングという言葉も認知度が高まり、その重要性も認知されてきているため、今後も参加者は増え続けていくのではないかと推測します。 



3、難易度


A、B、C級の3つのグレードがあります。


A級が最も難易度が高いです。下記に公表されている難易度レベルを抜粋しました。括弧内のものは国際実務マーケティング協会®公表のものです。


A級:マーケティング・戦略レベル(戦略立案、意思決定ができるレベル)


B級:マーケティング・オペレーション応用レベル(業務の運営ができるレベル)


C級:マーケティング・オペレーション基礎レベル(定型業務ができるレベル)
※Wikipediaより抜粋


B、C級は正直それほど難しくありません。
なので、まずはB級、C級にチャレンジしましょう。僕も最初はB級、C級を受けました。


マーケティング初心者であれば、まず何から手をつけて良いか分からない方が大半だと思います。


そんな中で、難易度が高い問題を出されても途中で挫折してしまい、その後マーケティングに対して苦手意識を持ってしまう可能性も0ではありません。


ただし、この検定は若干の勉強習慣さえ身につけてしまえば、誰でも簡単に取得が可能な資格だと思います。なぜなら試験問題は基本二択などのマークシート形式であり、過去問からの出題がほとんどだからです。


個人的には特にマーケティングビジネス実務検定B級がオススメです。


B級は総得点の70%以上で合格、C級は総得点の80%以上で合格という基準があります。


ざっくり言うとミスしても良い問題の数はC級に比べてB級の方が多く、加えて全問マークシートのため、①正解をピンポイントで見つける②間違いを見つけて消去法で解く③明らかな間違いを見つけて消去し、残った選択肢を絞って推測で解くなどの方法で完全に分からない問題でも正解率を高められます。


すべてを完璧に理解することは難しいので、明らかな間違いを見抜くことが大事かなと思います。


例えば「必ず〜である」や「絶対に」などという選択肢は限りなく間違いの可能性が高いです。問われている内容が「不適切なものを答えよ」であれば、真っ先に疑うべき設問です。


なぜかというと、現実的に100%揺るぎない物事ってほぼ存在しないじゃないですか。マーケティングは誰に何をどうやって売るか、という枠組みを考えていくようなもので、こうすれば必ず売れる、というような魔法ではありません。


「傾向がある」ですとか「可能性が高い」という言い回しであれば分かるのですが、100%言い切りの設問は疑って良いかと思います。


日程


B級・C級共に2月、6月、12月の年に3回実施しています。A級は年に1回不定期にあります。


場所は主に東京、大阪などの主要都市で、だいたいは大学内の部屋などで行われる場合が多いです。


最近はコロナの影響もあり、WEBでの受験が可能となっているようなので、自宅にいながら検定試験を受けることができます。これは特に地方住まいの方には朗報ですね。もちろんパソコンを使った不正行為は禁止です。
 

年に3回あるので、思い立ったら是非チャレンジしてみましょう!試験の日程さえ決まってしまえば、後はやらざるを得なくなります。


試験は土日に行われることが多いので、土日お仕事の方は試験を申し込まれる前に該当の日に仕事を休むことができるか確認の上、ご検討されることをオススメします。


業種に関わらず、特に販売員や流通系の仕事に従事している方も実務に役立つ部分が大いにあります。


なので、仕事を休むことがどうしても難しい場合、自己啓発は往々にしてポジティブに捉えられやすいので、状況によっては会社に正直に試験を受けたい旨を伝えてみるのも良いかもしれません。



資格の生かし方

この資格を取ることで得られるメリットはいくつかありますが、一番はマーケティングというものの全体像を把握できることです。これは後のインプットの質をかなり高めることができると思います。


例えばライバル企業が新製品が出したとすると、通常それの価格や品質に目が行きがちです。


それも大事なのですが、見るべきは、その新製品を市場に展開した意図がどこにあるのか?だと僕は思います。


その時にマーケティングの考え方を理解していると、その企業が市場の誰に訴求をしていて、どういう方向に進もうとしているのか、感覚的に分かるようになってきます。


これは非常に大事なポイントで、競合と差別化できるポイントを見つける上で他社の動きは必ず見ておく必要があります。


お客様は、P(製品もしくはサービス本体)Q(品質)S(その他)を相対的に見る傾向があります。


つまり、絶対的な品質や価格などの基準があるわけではないということです。


多くの方は品質や価格に原因を求めますが、本質的な話でいうと「他社と比較された上で相対的に劣っていると思われた」もしくは「そもそも比較候補に挙がっていない」のどちらかかと思われます。


競合他社との単純な比較をお客様の主観で行い、主観で判断した上で優れていると思う方を選ぶということです。


だから競合のPQSをチェックし、そこに相対的に勝てるためにはどこに力を入れていくべきか?にフォーカスしていくことで、市場の優位性を確保できる可能性が高まります。


ただし、市場は常に変化しているため、競合の戦略や製品が新しくなれば、また別の差別化を図っていく必要が出てくるかと思います。


他のメリットとしては、販売施策に関して知見を深めることができるという点です。


マーケティングビジネス実務検定には小売業や卸売業の視点から見た施策や戦略に関する問題が出ます。例えばマーチャンダイジングに関する問題です。


マーチャンダイジングとは簡単に言うと、小売業がお客様のニーズに合う製品を適切な価格、数量、タイミングで提供する活動のことです。


いま現在、小売業に携わっていない方でも、マーチャンダイジングの考え方は理解すべきかと思われます。なぜなら、商売の根本は商品を売って対価を得るという行為だからです。


いずれも意識すれば実践に活かせる知識になるため、僕はマーケティングビジネス実務検定の資格取得をオススメします。

櫻井 雅人

櫻井です。 普段は事業会社でマーケティング業務を行っております。 日々の暮らしに役立つ情報を配信していきます。 基本的には実際に自分が経験したり学んだことで良かったもの、ちゃんと実践したものだけを発信していきます。 著者「バンドで飯を食っていく」が、Amazon ランキング1位獲得!ご購入くださった皆さま、本当にありがとうございます。

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